「樹の上の草魚」の解説
ひとりの青年と彼の両性具有の友人の、奇妙な運命の糸で結ばれた愛を描いたドラマ。監督は本作で監督デビューを果たした石川淳志。吉川英治文学新人賞を受賞した薄井ゆうじの同名小説を、「あした」の桂千穂が脚色。撮影を「恋と花火と観覧車」の加藤雄大が担当している。主演は「レディースMAX Give me a Shake」の西川忠志と、テレビ『ウルトラマンティガ』の吉本多香美。スーパー16ミリからのブローアップ。
高校生の亘が市会議長・鳥井山の息子・比呂司と出会ったのは、利根川水系にある沼畔だった。少女のような面立ちの比呂司に興味を持った亘は、比呂司が狙っていた幻の草魚を釣ろうとしてトラブルを起こし、彼に怪我を負わせてしまう。ところが、病院へ運ばれ手術を受けた比呂司の体に思わぬ異常が発見された。彼は、両性具有だったのである。8年後、社会人になった亘は町の映画館で比呂司と再会した。昔のことを詫び、友達としてやり直したいと思っていた亘は、比呂司から仕事を紹介して欲しいと頼まれる。
映画「樹の上の草魚」
監督：石川淳志
原作：薄井ゆうじ
出演：西川忠志 吉本多香美 菊地則江 筒井康隆 草村礼子 永島敏行 浜田光夫 田村翔子 前田つばさ 北原歩 鈴木清順 伊藤弘子